熊本県で2月6日~7日に開催された、生徒理科研究発表の九州大会に視察に行ってきました。
会場は、東海大学阿蘇キャンパス(農学部校舎)です。
なぜ視察に行ったのかというと、来年度は福岡県開催のため。
この2日間は、生物部門を中心に研究発表を聴いたわけですが…
どの発表もレベルが高い!!!!
各県の県大会を勝ち上がってきただけはあります。
研究対象、研究手法、統計処理、考察、発表姿勢、質問対応などなど、みなさん高校生徒は思えないほど素晴らしいものでした。
そして、なにより今回の九州大会を通して一番感じたことは、
楽しそうに話をしてくれる生徒の発表は、こちらも楽しんで聴くことができる
ということです。
「これは自分たちの研究だ!」
「こんなことがわかったので聴いてください!」
「感動したんです!」
そういった自分の研究に対する誇りや愛、ワクワク感を、これまでにどれだけ感じてきたか。
話している端々にそういった気持ちがにじみ出ている発表は、聴いている私たちも、発表者の生徒たちが感じた気持ちを追体験させてもらうことができます。
そんな研究への愛情を最も感じさせてくれた生物部門最優秀賞は、
我らが福岡県代表の
自由が丘高校 「皿倉山のトビムシについて」
でした。
女子生徒一人の発表でしたが、自分の研究を、そしてトビムシを愛し、先生の言いなりになるのではなく(先生から言われるままに意味もわからず研究をしているような学校も、残念ながら少なからずあります。)自分の行っている作業がどのような意味を持つのかを一つ一つ理解しながら研究している様子がよく伝わってきました。
福岡県代表であったことから、勝手に親近感を感じ、最優秀賞が発表されたときには感動してちょっと泣きそうでした。笑
あと、もう一つ好印象だったのは、彼女の質問への対応です。
なぜか高校生たちは、自分の研究に執着があったり、無理解であったりするために、質問に対して強硬な姿勢をとりがちです。
まだ実験も検証もしていないのに、「そのような可能性はありません。」と頭ごなしに言ってしまったりする。そういう独善的な姿勢をとってしまいがちなのです。
でも、彼女は一つ一つの質問を自分なりにその場で考え、正直に自分の研究手法に不備がある可能性を認めていました。
そのような謙虚な姿勢を持つこと。それが研究を行う者として最も大切にすべきことなのではないでしょうか。
失敗はして当たり前。
失敗を指摘してくれる人がいること、失敗に気づく機会が与えられること、それが研究をさらに押し進めていくきっかけになります。
彼女の質問対応を見ながら、研究を行う上で大切なことを改めて考えさせられました。
来年度は福岡県で開催される、この九州大会。
運営に携わるとともに、私たちの生物部もいつまでもぼーっとしてはいられません。
来年度は、「生徒たちと一緒に研究しよう!」と希望を持つことのできた九州大会でした。